オーナーズNEWS ~ウッドショック~

木材価格は史上最高値に。米国住宅販売は住宅バブル前2006年以来。
世界的に木材不足が深刻で、業界では「ウッドショック」。
米国の木材先物価格は、昨年春の3倍以上に高騰です。住宅の梁に使う木材の値上げを複数回言い渡されてコロナ前から6割値上げ。ッーバイフォー用は2倍です。
価格は工務店次第になりそう。

アメリカの住宅着工件数は2019年頃までは年換算120万件。米木材は余っていて日本は安く買えました。コロナ前には着工160万件に増加していました。
コロナで100万件に急落してから急回復です。郊外や別荘でテレワーク。株は上がりローン金利は急落し、住宅新築。
2021年1月158万件、2月142万件、3月174万件です。ざっくり2019年に比べて30-40万件増加しています。
人口減少の日本は漸減中。2019年度は年88万件、米国は増加分だけで30-40万件です。米国の住宅はタダッ広く、大量な木材が必要です。

米国産木材はワクチン同様に国内優先でしょう。なお日本の木材自給率は38%です。
コロナで人が動けずコンテナ不足。流通ストップも影響します。
そしていつも通りに中国の登場です。1-3月GDP成長率18.3%。人口14億人の住宅建設。
毛沢東が失政で全土ハゲ山にしてしまい中国は製材不足、製材や産業用丸太での世界一の輸入国です。
需要減の日本は「異常だ。早晩反落する」と値上げ要請にノラリクラリ。気が付けば、世界から取り残されていました。
品質にうるさいし、値段に厳しいし、量は少しだけ、の日本。
売るなら、高値でも景気良く買ってくれる中国だ…となり、いつもの「買い負け」日本です。
そして日本向けの米国製材大手マンケランバー社は日本向け生産の無期限停止を決めました。

前代未聞の木材不足と価格高騰が業界を襲撃中です。高値に応じても、現物玉が集まらないという異常事態になっています。
「仕入れは叩けばいい」と考えてきた大手ビルダーが、契約済み物件さえ建てられずに契約不履行に陥る可能性さえでてきました。予断を許しません。

コロナ下の米国住宅需要を「すごい国だな」とほほえましく眺めていました。他人事でした。

他人事ではありませんでした。新築価格は確実に上がりそうです。中古価格はどうなるのか。